2023年、私たちはヨーロッパに出かけました。
そのとき訪れたオーストリア・リンツ。
鍵を受け取って部屋に入ると、すてきなアパートメントの一室。ホテルの客室にはない、キッチンや洗濯機もありました。
部屋に入った瞬間から、リンツの町の住人のひとりになった気分。
広さもたっぷりだから、ゆったりと過ごせます。
ホテルみたいにスタッフの人もいないし、食事も出ません。
朝食は近所のスーパーマーケットでパンやソーセージ、チーズ、サラダなどを買ってきて、ヨーグルトや牛乳はまとめて買って冷蔵庫に。
まるでいつもの家みたいに。
近くを散策するのも、旅人ではなく住人のように。
洗濯しようと思ったけど洗剤がなく、お店で洗剤を買おうと思ったけど大きなボトルだし、そもそもどれを選んでいいのかわからない。ホストに相談したら、マグカップに数回ぶんの洗剤を入れて持ってきてくれました。
窓の向こうで風に揺られる洗濯物を見ながら、とても不思議な気分でした。
滞在する場所によって、旅の質感がこんなにも変わるものかと実感しました。

Airbnbで予約したこのお部屋。
ホテルのようにその建物全体が客室ではなく、設計事務所がオーナーで、事務所のある建物の別の部屋をバケーションレンタルとして貸し出していました。


2025年2月。
私たちも彼女らをお手本にわが家の1室をAirbnbに登録し、ゲストをお迎えすることにしました。marui home hibino のはじまりです。

リンツのお部屋は貸切だったけど、わが家はホストが同居するゲストルームタイプ。バスルームやキッチン、リビングは共有。様々な場面でホストとゲストが顔を合わせます。
夜、シャワーを浴びて冷蔵庫の飲み物を取りにいくタイミングで、Hello。
朝、お互いにバタバタとお出かけの準備をしながら、Hello。
時間のある時には、今日はどこへ行ったの? とか、あなたの町のおすすめを教えて! とか、気軽なおしゃべりもします。
さらにタイミングが合えば一緒に居酒屋に行ったり、お買い物に行ったり、夜お出かけから戻ってきたゲストの子どもとリビングで遊ぶのも楽しい時間です。お互いの国の教育事情を語り合うとか、お茶の作法を教えてもらったりもしました。
お抹茶を立てたり、ゆかたを着せてみたり、お習字を体験してもらったりもしました。そうそう、日本のお正月にはおせち料理を作って、その由来を長々と説明しました。中国のお正月には、わが家のキッチンを使って用意された中国のお正月の食卓に招いていただき、Youtubeで中国の紅白みたいな番組を一緒に見ました。

ゲストをお迎えすることで、私たちの生活は、想像以上に変わりました。
日本にいながら、日常的にさまざまな国からのゲストと出会い、話し、お互いの文化が思いがけず重なり合っていく日々。


2025年12月。
近くの一軒家を借りて、もうひとつ、今度は貸切タイプの宿を始めました。
marui home taiho です。
たとえば家族とか仲良しのグループとかで、誰にも邪魔されずゆったりとした日本の暮らしを楽しみたい、という方のための小さなお宿です。
ほとんどメッセージだけのやり取りですが、足りないものをお届けしたり、おいしいお店や翌日の予定の相談に乗ったりもしています。
それぞれのスタイルで、日本の、名古屋の旅を楽しんでいただけていたらいいなぁ、と思います。

さあ、私たちの暮らしの一部屋へ、あなたをお迎えする日を楽しみにしています。
どうぞごゆっくりお過ごしください。
2026 Spring
marui home hibino & taiho
Kaori & Yasu
